で、母鳥ですが。
まず初日2羽のムクドリがヒナを探してた。
すんごい横目で何度も箱の中をチェック。
「え?まさかうちのこ?え?うそでしょう?」
って感じで。
でとうとう「ギャー!」って一鳴き「んまあ!うちの子!マイ・ベイビー!」ってなもんで。
おとんとおかん、2羽でせっせと虫を運び始めた。
でもね、結局ヒナは巣に帰せず、私の作った簡易段ボール巣で、しかもベランダで飼育して頂く事に。
ムクの鳴き声のうるさいこと、うるさいこと。
ある日あまりにギャーギャーうるさいのでただ事ではないと思いベランダをそっと覗いたら、ヒナを狙う真っ黒なカラスが。
カラスに勝てないと思ったのか、おかんムクドリが親戚を集めて来て8匹でギャーギャーやってる。
あまりのうるささにブチ切れた私は「こらあああああ!うっせー!!!!」とベランダに出てった。
私が突然ベランダをガラッと開け、怒鳴り散らしたのでカラスもびっくりしたが、ムクもびっくりして私は天敵と認定された。
そこから私がベランダに洗濯を干すために出たり、チビの様子を覗くために出たりすると親戚に集合がかかり、8匹でギャーギャー威嚇される。
「チッ!うっせーなあ」と思いつつ、でも巣を覗くとチビがパカッと大きな口を開けてピャーピャー言うので、私の目尻は垂れっぱなしでまあいっかと許してしまうのである。
でもおかん凄かった。
私の干した洗濯物は天敵で、取り込みに行くと旦那のシャツ、タオルにくっきりキックした足跡が。
シャツはひどかった。
何発もキックを食らっていたようだ。
ある日は青虫がベランダに生息していた。
きっとあげ損ねた青虫がベランダに落下、生活が始まったのだろう。
ムク以外に青虫まで飼育できないので丁重にお庭に返してあげた。
とにかく毎日こんな感じなので私のイライラもMAX
に加え、日が経過するにつれ、私が巣を覗くとヒナはそそくさと箱の隅に移動。
じとーっとこっちを睨みつける。
「あんたさあ、ゲジゲジとダンゴムシあげた恩忘れたの?しかもサクランボもあげたじゃん。わざわざ4つ切りにしてやったのに。」と文句を言ってやった。
そして、
「あんたさあ、もうおっきくなったんだからそろそろ旅立たなきゃだめだよ」といったその日の午後、ヤツは飛び立った。
なんだかさよならも言わずあっけないもんである。
私に残されたのは大量の虫をポイポイヒナの口の中に入れた甘い飼育の記憶と大量のウンチだった。
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